http://www.asahi.com/be/articles/TKY201306110235.html?id1=3&id2=cabdagbf
Hさん(52歳、女性)の肩書は、法律事務所の「事務長」。弁護士3人、事務スタッフ数人の小所帯だが、それだけに役割も大きく責任は重い。
法律の知識はなかったが、ポイントをつかむセンスの良さと、要旨を細かくまとめる根気強さが生かされた。過去に培った事務能力も、幅広い業務に役立った。
彼女が評価されたもう一つの理由は、相談者の気持ちに自然と寄り添えたこと。中には法的な解決だけでなく、心情的な理解を求める人もいる。そんな人の機微を感じ取ることができたし、裏表のない人柄は誰からも好かれた。
案件が決着し、相談者から感謝されたときの喜びと充実感は、言葉では言い尽くせないほどのものらしい。最近は弁護士より先に相談者の話を聞く。一度担当すると、「Hさんがいないと困る」という顧客も少なくない。