昨年の10月から法律事務所で働いています。
法律事務所の仕事は初めてです。毎日必死で今日まで来ました。
前任者との入れ替わりで、引き継ぎは2日間しかありませんでした。
事務所には先生と先生の奥様、先生のお母様とお姉様がいらしていて、
常勤は私を入れて5人です。
それと、先生のお父様とお姉様の夫も事務員で、
事務所に毎日いらしていることになっています。
私は採用を頂いてから必死に仕事を覚え、
アットホームな組織の一員となれるように尽くしてきました。
しかし、私は先生や皆様の期待に全く応えられておらず、
自分の無能さが自分で嫌になっています。
私は、先生に言われたことは当然ながら正確かつ迅速にこなし、
先生からいちいち指示されなくても察して動き、
なおかつ先生の意思に反しないことを勝手にやらないように、
常に先生の動向に気を配りながら必死にやってきました。
しかし、先生からは毎日毎日怒られてばかりで、
私は自分の能力に自信を失っています。
例えば、先生から「領収書はいらない」と指示されてその通りにすると、
「何で領収書を出してないの?」と怒られます。
聞き直さなかった自分が悪かったと思います。
「この会社からの入金はこの口座に移すように」と言われて
その通りにすると、また「違うでしょう!」と怒られます。
変更になった可能性を考えていなかった自分のミスだと思いました。
その口座というのが、先生の奥様の口座やお姉様の口座で、
何か所もの金融機関に口座があって紛らわしいので、
私は間違えないようにメモをしようと必死に努力しましたが、
先生からはメモを残さないようにと怒られてしまいました。
入金や出金がある会社というのも、所在地は法律事務所と同じ住所で、
先生のお姉様やお父様が代表を務めている会社が何社かあって、
とても間違えやすいので、私は1日でも早く仕事を覚えようと思い、
ひたすらメモを取りましたが、
先生からはそのようなことは絶対にするなとこっぴどく叱られました。
私には意味がわからず呆然としていましたが、
先生は意味などわからなくていいという様子で、私は従っています。
事務所の経営者は先生なので、帳簿に載せたり載せなかったり、
伝票を切る名前を変えたり変えなかったり、
それが先生の一存であることは当然です。
先生から事務員に説明する義務はないので、
私がそれを察する義務を負っているのですが、
私は真面目に真剣に尽くすほど、自分があまりに無能であることがわかり
悲しくなってきます。
全国の法律事務所の皆様は、これだけの複雑な業務をどうやって覚え、
こなしているのでしょうか?
私はとにかく無駄な仕事をしないように、
先生の意思に沿うことだけを目指しているのに、
その最低限の目標が達成できません。
素直さなくして成長はないと理解しているのですが、
素直になればなるほど苦しくて、それでいて成長せずに、
私は毎日同じことで怒られているのですから、
本当に自分が嫌になってきます。
今日も先生に怒鳴られました。先生の指示に従ったら、
「俺がそんな指示をするはずがない」
「そんな指示をすることはあり得ない」と激怒されました。
先生が言っていることは全て正しく、私がやったことは間違いです。
惨めですが、そう認めるしかありません。
仮に認めないとして、何をどうしたら認めないことになるのか、
それがわからないからです。
先生のお姉様やお父様の会社が何をやっている会社なのかは不明です。
私は電話や来客の伝言を正確に伝えるためにもメモしたいのですが、
先生の身内の会社関係やお金のことは絶対にメモが許されず、
伝達ミスが生じています。
しかし、先生は私が書いたメモを取り上げて目の前で破ったり、
私にシュレッダーにかけるように命じて横で最後まで見ていたり、
私のパソコンのキーボードを奪って私が打った文字を消したりするので、
私は怖くて怖くて凍りついているしかありません。
その時の先生が私をにらみつける目が、
毎日必死に尽くしてサービス残業もしている従業員を見る目ではなく、
本当に使い捨てのモノを見るような目だったので、
私は自分の無能さが情けなくなりました。
先生から「来客の時間と名前は帳簿に全部書くように」と言われて
その通りにすると、
先生から「勝手に書くな、その都度聞いてから書け」と怒られて、
私がまたその通りにすると、
今度は「いちいち聞くんじゃないよ、全部書きなさい」と怒られます。
この繰り返しで、私は常に怒られっぱなしで成長の跡が見られません。
電話のメモにしても、渡した書類のコピーの保管にしても同じです。
受け取った金額と領収書の金額を変える基準についても同じです。
先生の基準は、「絶対に証拠を残すな」と「絶対に証拠を残せ」の
2つだけで、ある意味単純なのですが、
私はその簡単な基準を身につけることもできません。
私はここまで無能なのかと落ち込む毎日で、
与えられた仕事に責任を持って取り組むという基本もできないようでは、
どこの職場でも勤まらないと思います。
完全に行き詰まっています。