いつも勉強させていただいています。
こちらが代理人をしていた破産事件について、教えてください。
破産者には抵当権付不動産がありました。
オーバーローンだったかどうかは覚えていませんが、価値も低かったため、破産財団から放棄されました。
その後、免責・廃止決定が無事に出ました。
当然抵当権が実行されたものだと思っていましたが、土地の価値が低いからか数年たった現在も競売には至っていないようです。
この場合、
『免責決定が出て債務が免責されたあとも、抵当権の被担保債権は残っている（免責されない）』という理解で良いのでしょうか？
ご本人が、破産手続きが終わって免責されているのに、抵当権が残っているのがすっきりしないとおっしゃっていますが、弁済しない限りしかたがないのかなと思っています。
根拠条文などお分かりでしたら、併せて教えていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。
抵当権＝別除権（破産法６５条）
免責はされていますが，抵当権を実行することが出来ます。これでOKですかな？
↓は分からなければそんなもんだと思ってください。
厳密に言うと免責は返済する義務がなくなるだけで債務自体が無くなったわけではないです（自然債務になります）。
破産申立時に抵当権者を債権者一覧表に入れており、無事免責決定が出たのであれば、抵当権者も免責されると理解すべきではないでしょうか？
例えば、破産債務者甲、抵当権設定者乙（物上保証人）、債権者丁の場合に甲の丁に対する破産債務が免責されても物上保証人乙の債務には影響しません。
しかし、破産債務者甲と抵当権設定者乙が同一人の場合は、当該物上保証債務も免責されると考えれば抵当権抹消登記請求権が発生しても良さそうな気がします。
訂正します。
保証債務の附従性により物上保証人乙の債務も消滅しますね。
従って、物上保証人乙にも抹消登記請求権が発生しても良さそうですね。
免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れます。
この趣旨は、債権が消滅するのではなく強制執行されないという意味で、担保権の実行は許されます。
また、Tenwaraさんは「保証債務の附従性により物上保証人乙の債務も消滅しますね。」とコメントされていますが、『免責許可の決定は、破産債権者が破産者の保証人その他破産者と共に債務を負担する者に対して有する権利及び破産者以外の者が破産債権者のために供した担保に影響を及ぼさない。』との規定がありますよ。
皆様、お忙しい中コメントしていただき、ありがとうございました！
いただいたコメントをまとめて、勉強してみます。
法律問題でお困りではありませんか？
Legalus 弁護士Q＆Aに質問を投稿してみよう
投稿する
トピック「破産財団放棄後の不動産の抵当権」にコメントを投稿する |
ログインメンバー登録がお済みの方はログイン後に投稿してください（管理画面から投稿の削除を行うことが可能となります） |
新規投稿（新規トピックの作成）新しい話題を投稿する場合は新規トピックの作成をお願いします。 |
