税務方面の質問になってしまうのですが、よろしくお願いいたします。
破産管財人の報酬が源泉徴収の対象になることは、平成20年4月25日判決において源泉徴収義務を課されたことは記憶に新しいので、この点については疑問の余地はないと思います。
この源泉徴収の「支払者」が誰かを考えたとき、破産財団に属する財産の実体的権利の帰属主体が破産手続開始後も破産者であることより、破産管財人報酬の「支払をする者」は破産者であると言うことになります。
所得税法204条2②によれば、支払者が個人であって、その個人が給与の支払者でないときまたは常時2人以下の家事使用人のみに対する給与の支払者であるときは、源泉の義務がありません。
実際、個人事業として弁護士業務を行っている事務所では、個人の方からいただく報酬に関しては源泉を行っていないと思います。
以上を踏まえると、破産者が個人名である場合にも、源泉徴収の義務は生じるのかという疑問が生じます。
破産法148条1項2号における「破産財団の管理、換価及び配当に関する費用」として財団債権にあたることから、当該報酬の額に含まれる源泉所得税も財団債権に該当するものと考えられてはおりますが、個人名に帰属する破産財団はあくまでも個人名の下に形成されたもの、破産者個人から弁護士個人へ支払われた対価について、源泉の義務があるのかどうか分からなくて困っております。
お力頂ければ幸いに存じます。
長文失礼いたしました。