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パラリーガルコラム

「仕事で意識していること。~これまでの苦労と乗り越え方~」

2017.02.10 written by ずんだ係長

みなさんこんにちは。ずんだ係長です。前回は,私が経験した二つの法律事務所の違いについて詳しくお話しさせて頂きました。

今回は,私が経験してきた法律事務所での苦労と,それをどうやって乗り越えてきたか,現在の法律事務所ではどんなことを意識しながら業務に取り組んでいるかについてお話ししていきたいと思います。

1 孤独な闘い

一つ目の法律事務所は,弁護士1名パラリーガル2名の事務所でしたが,私が入所して間もなく,元々いたパラリーガルが退所し,事務所には,毎日事件処理に追われる多忙な弁護士と,右も左も分からない未経験の私だけが取り残されました。

そこからは毎日,孤独な闘いです。「これ,提出しといて」とだけ指示され,どこに提出すればよいのかわかりません。また,「この記録,全部謄写しといて」と指示されても,どこに申請すればいいのか,どこに聞けばいいのかもわかりません。

弁護士は忙しそうにしているし,聞き辛い。さてどうするか?

まずそこで私は,インターネットで検索し,グーグル先生を頼りました。しかしそこで終わらせてはいけません。普通の法律事務所であれば,法律事務手続についての書籍が1冊はあるはずです。インターネットでの調査ももちろん重要ですが,きちんとした根拠に基づいて書かれた書籍があれば,それに勝るものはありません。

このように,細かいところまで調べ上げて取り組む姿勢は,法律事務所で働くうえで非常に重要なポイントとなってきます。

現在の事務所でも,この姿勢は崩していませんが,幸いなことにベテランの先輩パラリーガルがいることと,一つ目の事務所よりもはるかに業務量が多いため,分からないことが発生し,自分で調査すべきか,先輩に聞いたほうが良いのか少しでも迷った場合には,すぐに先輩に相談することにしています。業務量が多い事務所では,このような姿勢も重要になってきます。

2 先生によって指示の仕方や求められているものが異なる

今も働いている二つ目の法律事務所は,現在弁護士が8名います。企業法務中心の弁護士もいれば,個人案件を多数抱えて多忙を極めている弁護士もいます。担当制ではないので,4人いるパラリーガルそれぞれに,全ての弁護士からどんどん仕事が飛んできます。

弁護士の中には,「指示したことだけをやって欲しい」という先生もいれば,「できることはどんどんやって欲しい」という先生もいます。少ない指示の中で,弁護士は何を求めているのか,最初はそこを見極めるのが大変でした。

パラリーガルは,「これは私の仕事じゃないから」とか,「忙しいから指示されたことだけやっていればいいや」という自分の都合で,仕事の線引きをすべきではないと私は考えています。もちろん,自分の能力の限界もありますので,やったことがなくて分からないことは,きちんとそれを弁護士に伝えたうえで,自分のできる限りの調査をし,先輩に相談しながら,今度同じ指示が来たときにしっかり対応できるように,その仕事をこなしながら吸収するよう心がけています。

いかがでしたでしょうか。パラリーガルが行う業務は,これといったマニュアルが少なく,経験がものをいう部分が非常に大きいので,未経験の状態は非常に苦しいと思います。

しかし,視点を変えれば,キャリアを積めば積むほど弁護士に必要とされる存在になれるということですので,苦しいのは最初だけ,今は仕事を吸収するチャンス,と思って必死に業務に取り組むことで,法律事務所ライフがどんどん楽しいものになっていくと思います。

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